私が勤める会社で退職者が出ました。
退職自体はそれほど珍しくありませんが、退職代行会社を経由して退職届が届きましたので、「これがうわさに聞くやつか」とちょっとした感動がありました。
退職代行と聞くと、どちらかというと良くないイメージがあるかと思いますが、実際に事務処理を行う総務担当はどのように感じているでしょうか？
退職代行を使われた側の実態はあまり紹介されない気がするので、当時の状況を振り返ってみたいと思います。
退職代行会社から通知が届いた
なんの前触れもなく代行会社から本人の退職届を添えた通知文書が届きます。
内容としては「〇〇様(退職者)から退職に関わる事務処理の委任を受けました。今後の連絡は本人には行わず、弊社(退職代行会社)へお願いいたします。」
みたいな内容です。
その後の処理
健康保険に関することや労働保険に関することなど、本人に記載してもらう書類や通知する書類はすべて代行会社へ送付することになります。
本人へ説明が必要な場合は代行会社の担当者を仲介して、担当者から退職者へ伝えてもらうことになります。
退職代行を利用されたメリット
社会保険などに詳しい人とやりとりができる
退職者本人とする場合だと制度の案内や書類の書き方を退職者へ説明する必要がありますが、これらの業務を代行会社が行ってくれるので、手間がかかりません。
手続きに慣れた人が対応してくれるので、話が簡単に済みます。
気を使う必要がない
退職者本人とやりとりをする場合だと、お互いに気を使ってしまいます。
場合によってはストレスを感じることもあるかもしれませんが、代行会社を経由することで、良い意味で機械的に処理することができます。
コスパ
退職代行会社の利用費用は全額退職者本人が負担しますので、会社の負担はありません。
事務処理にかかる時間も削減されますので、コスパの良いサービスと言えます。
退職代行を利用されたデメリット
引き止めができない
会社に残ってほしい人材であった場合でも、給料や待遇の交渉をすることはできません。
ただ、退職代行を使われた時点で交渉の余地が無さそうな気はします。
会社独自の福利厚生がある場合
独自の福利厚生がある場合には代行会社を介した説明が難しい場合があります。
私の会社では従業員持株会といって、会社の株を低額から購入できる制度があるのですが、退職した場合には、事務手続きや証券会社の開設などを本人に行ってもらう必要があります。
今回退職した人は入社間もない社員だったので細かな説明をしたかったのですが、代行会社を入れた伝言ゲームになってしまい、適切に内容が伝わったのか心配になりました。
まとめ
退職代行と聞くと、なんとなく悪いイメージがありましたが、実際に使われてみると、案外メリットの方が大きいのかなと感じました。
もちろん退職者からしても心理的メリットや時間削減のメリットがあるでしょうし、ブラック企業の場合は思わぬ被害もありえますので、使うべき場面も想定されます。
費用も3万円程度でそれほど高額ではありませんので、退職しようと思っている方は検討してみてはいかがでしょうか。
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